10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」です。今年は食品ロス削減全国大会が群馬で開催されるというので、高崎のGメッセ群馬の「第8回食品ロス削減全国大会IN群馬」に行ってきました。
食品ロス削減の現状を知る機会になったので、ご紹介します。
1 食品ロス削減のいま
2 食品ロスの経済損失・・4兆円!
3 これからの食品ロス削減のために
(食品ロス削減全国大会ポスター)
1 食品ロス削減のいま
改めてですが、食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず捨てられている食品です。
例えば、売れ残りや食べ残しなどですが、2022年食品ロス量は、472万トン(世界の食料支援量(2022年で年間480万トン)とほぼ同等に相当。)と推計され、日本人の1人当たりの食品ロス量は1年間で、約38キログラム。これは日本人1人当たり、おにぎり約1個のご飯の量を毎日捨てているのと近い量になります。
でも、2017年食品ロスは、612万トンでしたから、減量は少しずつ進み始めています。
これは、2020年に「食品ロスの削減の推進に関する法律」ができ、基本方針が策定され、事業者、消費者、それぞれの立場からの行動が提言されるなどの効果もあったといえるでしょう。
例えば、
・農林水産業者の「規格外や未利用の農林水産物の有効活用」
市場にあまり出回らない珍しい「未利用魚」の商品開発、規格外商品を家庭に直送する定期購入便などもあります。
・食品製造業者の「容器包装の工夫等による賞味期限の延長」
「3分の1ルール」の緩和:賞味期間の3分の1以内で小売店舗に納品する慣例(納品できなかったものは、賞味期限まで多くの日数を残すにも関わらず、行き場がなくなり廃棄となってしまいます)
・流通事業者の「需要予測の高度化や適正受注の推進」
季節商品の事前予約で、クリスマスケーキや恵方巻など、売れ残りの減量をしています。
2 食品ロスの経済損失・・4兆円!
さて、「第8回食品ロス削減全国大会IN群馬」に話を戻すと、基調講演をされていたジャーナリストの出井留美氏によると、食品ロスの標記は「重さ(トン)」だけでなく、「金額(円)」でも示してほしいと政府にお願いしてきた、と言います。
例えば、あるスーパーでは、食品の平均売価は1g1円。これに日本の食品ロス量472万トンを掛け算すると、なんと4兆7,200億円!
確かに、金額で示されると、よりインパクトがあります。
今年初めて、政府が食品ロスによる損失金額を発表し、年間4兆円で、国民一人あたりでは32,125円/人という結果になっているとのことです。
もし、このお金があれば、雇用や教育、福祉や医療に充当できたはずだ、とお話されていました。
参考:消費者庁>食品ロスによる経済損失及び温室効果ガス排出量の推計結果
3 これからの食品ロス削減のために
食品ロス削減の目標からみると、事業系では昨年度すでに達成されており、これからは削減目標にまだ届かない家庭での削減がさらに必要だと言われています。
2030年までに2020年比の半減が設定目標ですから、まだまだ道半ば!
各家庭では、年齢、生活様式に合わせて、やれることから取組むことが大切ですね。
・楽しい子供向けパンプレット(ウェブサイトから印刷できます)
うんこ博士×消費者庁
・料理レシピサービス「クックパッド」には、「消費者庁のキッチン」も開設されてます。
(食材を無駄にしないレシピ)
ちなみに私は、買いだめしては、冷凍庫に永久凍土化している食品を作っているので、反省してます。
日頃からの意識づけや今までの行動を見直す努力は、つねに必要ですね。
=プロフィール=
プラン行政書士事務所 代表行政書士 中西浩子
日本で暮らしたい、農業をはじめたい
さまざまな思いを全力でサポートします。