師走の1日、かねてから予約していた群馬県大泉町観光協会の「ネパールカレー作り体験」に行ってきました。豊かなスパイスの香りと焼き立てのナン、多国籍な品揃えのスーパーで買い物して、まるで海外旅行の気分!・・を楽しんできました。
1 外国人人口20%超
2 ネパールカレー作り体験
3 多文化共創の一歩
【大泉町観光協会パンフレット】
1 外国人人口20%超
大泉町は、群馬県の東南に位置し、「鶴舞う形の群馬県」といわれる鶴の細い首あたりに位置している、群馬県でいちばん小さな町です。
ですが、㈱SUBARUやPanasonic㈱といった工場が多く、北関東屈指の製造品出荷額を誇っています。日本経済バブル期の製造業は人手不足のため、日系ブラジル人を多く雇用し、その後の定住化が進みました。近年では、ネパールやベトナムなどのアジア系外国人も増えて、50カ国以上の人たちが住み、外国人人口20%を超える「インターナショナルな町」になっています。
2 ネパールカレー作り体験
せっかく出かけるなら、「大泉町らしさ」を楽しめることをしたいと思い、大泉町観光協会事業のひとつ、ネパールカレー作り体験にチャレンジしました。スニタ食堂のシェフ、スニタさんとまずは記念撮影。
目の前には、ホールのガラムマサラ、ターメリック、ミックスマサラ、コリアンダー、クミン、パプリカ、チリパウダー、カシューナッツ・・などが、あらかじめセットされているので、調理経験のない人でも簡単に取り組めます。さっそくスパイスを炒めていきますが、ここからがスパイスの魔術師(?!)スニタさんの凄いところ。私は辛いのは苦手で、冬は手足が冷える・・などと雑談しているうちに、「じゃ、トマトペースト、カシューナッツ、ジンジァー多めね」と、まるで薬剤師の薬の調合のように、私の好みに合わせて素材とスパイスを投入します。
カレーができると、キッチンの焼き窯で、スニタさんがナンを焼いてくれます。
近くにいるだけでも熱いのに、赤く燃えている焼き窯に手を入れて、窯の内面に平らにしたナンをペタリと貼るようにして焼きます。ネパールでは、焼き窯のある家庭は少ないので、ナンは贅沢品だとか。
焼きあがったナン、自分で作ったカレー、ラッシーでお待ちかねのランチタイムです。
マイルドな辛さとスパイスの効いたマイカレーは、格別の薬膳料理です。
3 多文化共創の一歩
ランチ後には、ぷちネパール語レッスンもありました。その成果を少しご披露します。
まずは、ごあいさつ「ナマステ」(こんにちは)合掌してお辞儀、店で注文する時は「アウノス」(お願いします)と、声をかけます。注文は「チキン タルカリ」(チキンカレー)、「ミチョ」(おいしいです)、「ダンネバ」(ありがとう、さようなら)。
ひととおり、教わったネパール語をおさらいしていると、スニタさんが満面の笑顔で聞いてくれます。そうですよね、日本という外国で、日本語を覚えて働くことは、とても苦労が多いことでしょう。そこで、日本人がネパールカレーを作り、言葉を話してくれたら、うれしいですよね。
2024年の訪日外国人が3千万人を突破したと言われ、日本のすばらしさを理解してくれるのね、と少し誇らしい気持ちになるのと、同じようなものでしょうか。
話は飛びますが、群馬県では2021年に、多文化共生・共創推進条例が制定され、「国籍、民族等の異なる人々が、互いの文化的な違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員としてともに生きるとともに、多様性を生かしつつ、文化及び経済において新たな価値を創造し、又は地域社会に活力をもたらす社会を創る」ことを目的としています。
これって、身近でできることを考えたら、地域で隣にいる外国人にも声をかけ、食文化や習慣も「お互いに」やり取りしつつ暮していけたら、多文化共生・共創社会づくりの一歩かな、と考えた一日でした。
参考:群馬県ウェブサイト>多文化共生・共創ポータルサイト
=プロフィール=
プラン行政書士事務所 代表行政書士 中西浩子
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