今回は漫画「カバチタレ!」の原作者である田島隆先生の講演会(群馬の行政書士の勉強会)に参加する機会を得たので、印象的なお話を少しご紹介させていただきます。
ちなみに「カバチタレ」とは、「かばちをたれる」という広島弁で「不平や文句を言う」 の意味だそうです。
1 田島隆先生のこと
2 「法律の力」を知る
3 「誰もやっていないこと」を探せ
4 「垂直、水平」施行
(参照:カバチタレ! ウェブサイト>カバチシリーズ)
1 田島隆先生のこと
広島県呉市在住で、現在は作家業がメインとのことで、漫画原作家・特定行政書士・海事代理士という肩書です。
細かい経歴については、以下の田島隆先生のウェブサイトから引用させていただきます。
/HOME「事務所のご紹介」から抜粋
【経歴】
家庭の事情により高校を中退後、15歳で独立して生計を営む。以降、トラック運転手、花屋、クリーニング工場、板金塗装屋、葬祭業、自動車製造工場員、造船工場、新聞配達、ビル清掃業、営業マン等、約30種の職を経験する。
20歳の頃、法律職を志し独学で資格勉強を始め、司法書士補助者を経た後、海事代理士、行政書士の資格を取得する。
1991年の開業以来、行政書士、海事代理士として実務に携わりつつ、司法修習生を事務所にて受け入れ修習指導(選択型実務修習)なども行う。
また、作家として『ナニワ金融道』海事編の原案者を経て、1999年に『カバチタレ!』で漫画原作家デビュー。以後、発表した全ての作品が月9枠などでの連続TVドラマ、映画として映像化される。
【学歴・学位】
高校中退。成人後に広島修道大学 大学院 法務研究科(法科大学院)に入学・修了、その後も早稲田大学 大学院 法学研究科・修士課程、広島大学 大学院 医学系科学研究科研究生(法医学専攻)として入学・在籍中。また、広島みらい創世高等学校に在籍中。
学位:法務博士(広島修道大学法科大学院)
2 「法律の力」を知る
漫画「カバチタレ!」では、理不尽な理由で突然に会社を解雇され、途方に暮れていた主人公の田村勝弘が行政書士の大野と知り合い、告訴状を内容証明郵便で送ることで、未払い分の給料と解雇予告手当を会社から支払ってもらうことができます。このことで、行政書士業務に興味を持った田村は、補助者として大野の事務所に入所し、様々なトラブルに葛藤しながら、法律知識を用いて依頼人を救っていく物語です。
これは、原作者の田島先生自身の体験が基となっていて、「法律の力」を使うことで、弱者でも権利を守ることができる!という、力強いエールが込められています。
行政書士は「街の法律家」といわれますが、「行政書士職務基本規則」にあるとおり、「行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もって国民の権利利益の実現に資することにある。行政書士は、その使命を果たし、自らの行動を規律する社会的責任を負う」というのが、その使命です。
でも、これを誰にもわかりやすくかみ砕いて、漫画やドラマのエンターテイメント性を加え、「頼ってくれたら力になるよ」と寄り添う、行政書士業務を紹介した田島先生の功績は本当に大きい!
結果として、2000年以降、行政書士という職業の知名度が上がり、行政書士受験者が倍増したのは、「カバチタレ!」のおかげといわれるのも、納得です。
=プロフィール=
プラン行政書士事務所 代表行政書士 中西浩子
日本で暮らしたい、農業をはじめたい
さまざまな思いを全力でサポートします。
https://www.plan-gyosei.com/